広角レンズ

2015年3月22日

広角レンズとは、通常のレンズに比べて撮影できる画角が広いレンズのことです。
これで撮影すると、フレームに広範囲に被写体をおさめることができるので、広大な風景、建造物の内部を撮りたいときに重宝します。

広角レンズは8mm〜16mmといったように焦点距離を変えることができます。被写体が歪んで写るため、人の肉眼よりも広いアングルで被写体を捉えるため、自然な絵よりもインパクトのある構図に仕上がります。

一般的には、画角が35mm以下のレンズを広角レンズと呼びます。さらに24mm以下のものを「超広角レンズ」、さらに広角なものを「フィッシュアイ(魚眼)レンズ」と呼びます。

35mm, 28mm, 24mm, 21mm, 17mm, 14mmなどのバリエーションがあります。

視野

【被写体の大きさについて】
広角レンズで撮影するときは、通常よりも被写体に近づく必要があります。これは、広角レンズでは前景はとても大きく、背景はとても小さく描写されるためです。また、被写体との距離が過大に大きく見え、実際よりも空間が広く感じられます。

IMG_0093
(Photo by mike138.)

歪み

広角レンズは、前景と後景の写り方に大きさの違いが出ることから、その歪みによってインパクトのある写真になります。

Wide-angle Goat
(Photo by Eliya.)

写真にダイナミックで技巧的な印象を与える写真になりますが、一方で好ましくない側面もあります。部分的に膨張したり隆起したり見えることで、写真が平面でなくなってしまうことです。

奥行き

広角レンズは画角が広いがゆえに、写真の奥行きがはっきりと見えます。そのため、人物や動物などの前景の被写体が、山や空などの後景の被写体の大きな広がりのなかに距離感をもっておさめることができます。

Sunset over Amsterdam (Frontpage)
(Photo by Werner Kunz.)

ただし、背景をボカして被写体を際立たせる、といった撮影には不向きです。被写体を主役に置くというよりは、一枚の絵の中でフラットに表現することになります。

広角レンズの性能

【絞り値】
広角レンズは、その被写界深度とアングルの広さから、全体的にシャープですが、周辺部分(四隅)がボケボケになりがちです。シャープネスを向上させるためには、一段か二段は絞り値を上げることが求められます。そうするとシャッタスピードは落ちますので、手振れを防止するために三脚が必要な場合があります。

【光量の変化】
空は明るく、地面は暗いように、撮影ポイントによって光量は異なります。広角域で撮影をするとそういった光量の異なるポイントが一枚の写真に収まるわけですから、ある部分は露出オーバーで別の部分は露出アンダーになってしまします。

そうした場合は、メインとした被写体部分に適正露出を合わせるようにします。また、空と地面などの光量の違いは、NDフィルターで補正することも有効です。

【フレア】
広角レンズは、撮影領域が広いことからフレーム内に太陽が入ってしまうことが多くなります。それにより、フレアが起こったり、適正露出が得られなかったりする問題が起きます。そういった場合は、「レンズフード」で対応することが一つです。

広角レンズには根本的にこういった問題が起こりやすいことから、購入した際の付属品に小さいレンズフードがついているものです。それで対処できない場合は、構図や撮影ポイントを変えるほかありません。

【周辺光量落ち】
周辺光量落ちとは、写真の明るさが四隅に近づくに従って暗くなっていく現象です。これはすべての広角レンズに共通する特色です。

しかし、良いレンズというのは周辺光量落ちが極力少なくなるように補正されているものです。安価なレンズですと、これが顕著なものが多いです。また、Photoshopなどの画像編集ソフトには、撮影データから周辺光量落ちを補正する機能がありますので、これを利用してもよいでしょう。

where the driest desert meets the biggest ocean.
(Photo by Matt Hintsa.)

【フィルター】
広角域の撮影では、これまで見てきたようにさまざまな要素が入り込みます。そのため、これはPLフィルターにおける太陽の関係にも当てはまります。したがって、広角レンズでの撮影では、フィルターは極力使わないことが正解でしょう。

代替案

安く手ごろに広角での撮影を行いたいのであれば、広角レンズの代わりにコンバージョンレンズで代用することもできます。これは、フィルターのようにすでに持っているレンズに装着して使うものです。
広角レンズの数分の一の値段で購入することができますが、クオリティも低いです。ピントをマニュアルで設定する必要がある、ズームが使えない、フレアが目立つ、など欠点があります。

引用:Wide Angle Lenses(Photography Mad)