【初心者向け】5分でわかる「レンズのスペックの読み方」講座

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ミラーレス一眼や一眼レフなどのレンズ交換式カメラを買って、今度はいざレンズを追加で購入しようと思ったときに、ブチ当たるのがレンズスペックの読み方がわからないことでしょう。

実例ですと、このような表記がされています。

  • LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm/F2.8-4.0 ASPH./POWER O.I.S.
  • M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
  • FE 70-200mm F2.8 GM OSS SEL70200GM

 

各メーカーが発売しているレンズの名称は、はじめてみた人には、何やら長ったらしい記号が並んでいるだけに見えるかもしれません。意味がわかりづらいのは、メーカー毎に表記しているレンズのスペックを表す記号が、統一されていないことも要因です。

でも、基本的な部分は共通しているので、最低限のことを覚えれば、ほとんどのケースでレンズの名前からレンズのスペックを解読できるようになれます。

一見すると、同じようなスペックと思えるレンズでも、値段が何倍も違うのはなぜかとか、レンズのグレードや、オートフォーカスの性能など、撮影するのに向いている被写体などがわかります。

この記事では、レンズのスペックの読み方をわかりやすく説明します。難しそうなことも少しのことを押さえるだけて、だいぶ不明点の解消につながると思います。瑣末なことやオタク知識まで含めると膨大な情報量を知らないといけないため、ここでは最小限に絞ったことをお伝えします。

まずは一例、キヤノンのレンズのスペックの読み方

各論に入る前に、まずはキヤノンレンズを例に、読み方を解説します。たとえば、このレンズは、次のように分解して読んでいくとスペックの意味がわかってきます。

レンズスペックの読み方

最初の「EF」がレンズのマウントの形式です。

キヤノンだけでもマウント形式は「EF」「EF-S」「EF-M」の3種類があり、ここの「EF」は35mmフルサイズセンサー対応のレンズを表しています。

次の「70-200mm」という数字がレンズの実焦点距離です。

ひとつ注意したいのが、「換算焦点距離」ではなく「実焦点距離」をつけることが慣例になっていることです。つまり、APS-C同士など同じセンサーサイズの対応レンズ同士であれば単純に比較ができますが、APS-C用とフルサイズ用のように違う対応センサーの数字は単純に比較ができません。そういった場合は、換算焦点距離で比較する必要があります。

次の「F2.8」はこのレンズの開放絞り値(F値)です。

よくが「F4.5-5.6」のように2つ書かれているものがあります。これは、ズームして焦点距離を帰ると変化させると開放絞り値(F値)も変化するタイプのレンズだからです。F2.8のように1つだけ書かれている場合は、どのズーム域でも同じ開放絞り値(F値)が使用できるタイプのレンズで、一般的に高価なモデルになります。

「L」の文字はキヤノンの高性能シリーズのラインナップを表す証となっています。

「II」は、このスペックを持つレンズの2代目という意味で、前モデルからバージョンアップして発売されていることを表します。

最後の「USM」はオートフォーカス駆動用のモーターの種類のこと。USMはUltra Sonic Moter(超音波モーター)のことで、詳しくは後述します。

マウントの種類

基本的にはメーカー毎にマウントの種類を書いていますが、キヤノンのように1つのメーカーでも複数のマウントのラインナップを持っている場合もあります。

「ソニー」は、一眼レフ用のAマウント(Aマウント用レンズには頭にマウントを表すコードが何も付かない)とミラーレス一眼用のEマウント、フルサイズミラーレス一眼用のFEマウントがあります。

手振れ補正機能

手ぶれ補正には、カメラ側でイメージセンサーを精密に動かすことで行なう「イメージセンサーシフト式」レンズ側で補正を行なう「光学式」があります。

このうちレンズ側で補正を行なう光学式手振れ補正を表すコードが、レンズに付けられています。が、メーカー毎に微妙に記号が異なります。

レンズ側の手ぶれ補正を表すコードは、次のとおりです。

キヤノン IS
オリンパス IS
ソニー OSS
パナソニック POWER O.I.S.
シグマ OS
タムロン VC
ニコン VR

 

なお、オリンパス・ソニー・パナソニックの3社は、イメージセンサーシフト式の手振れ補正機能と、それに加えてレンズ側の光学式手振れ補正機能を組み合わせて、より補正効果を高めるハイブリット式の技術を採用しはじめています。能力を高める仕組みを採用し始めています。

高性能レンズの証など

高性能レンズに特定のコードを付けて高級品と廉価品の差別化を行なっているメーカーもあります。前の例でみたキヤノンの「L」がその代表です。

ソニーのレンズでは「G」や「GM」、タムロンでは「SP」の名を持つレンズが高性能の証です。

オリンパスのレンズの「PRO」「PREMIUM」もレンズのグレードを表す名称で、性能(=価格)の順番は

PRO > PREMIUM > 無印 となります。

シグマでは、これまで「EX」が高性能の証となっていましたが、ラインナップ名称の路線転換もあり、今後はEXシリーズの性能を受け継ぐレンズは「Art」の名称なるといわれています。

 

「高性能レンズの証」のほかにも、いくつか機能面からレンズの高性能ぶりをアピールするような文字があります。よく見かけるものとしては「ED」があります。

これはExtra-low Dispersionの略で、レンズの「色収差」効果的に減少させることが出来る性質の光学ガラスのことを指します。これもメーカーによって名称が異なっており、LD、SLD、UDなどが同じ意味で使われます。

ただし、EDガラス製レンズも、近年では製造プロセスの高度化によって、初心者向けの入門用レンズなどでもごく当たり前に使われるようになってきています。そのため、新しいレンズではEDガラスを使っていても、わざわざそれを明記しないレンズの方が多くなりました。

オートフォーカス駆動用モーター

レンズのオートフォーカス駆動用モーターの性能というのは、案外に大事な要素のひとつです。これは写真の画質の良し悪しには影響しませんが、モーターの採用している技術によって、カメラがピントを合わせる速度や、オートフォーカス動作時のノイズの大きさも深く関わってきます

古いタイプである「DCモーター」を使うレンズは、オートフォーカス時のピントを合わせる速度が遅く、音もうるさめです。

一方の、新しいタイプの「超音波モーター」や「パルスモーター」「ステッピングモーター」「リニアモーター」を使うレンズでは、スムーズなオートフォーカスが実現でき、静かで速い動作となります。

※パルスモーターとステッピングモーターは同じものと考えてよい。

特に、動画撮影の際には、オートフォーカス駆動音が大きいと、動作ノイズも一緒に録音されてしまうため、必須な選考要素になるでしょう。

 

最後に表記ですが、やはりモーターの種別を表すコードもメーカー毎に違うため、ここにまとめていきます。

キヤノン USM、STM
オリンパス SWD(最近のレンズ名には付かなくなってきている)
ソニー SSM、DDSSM(最近のレンズ名には付かなくなってきている)
パナソニック レンズ名からは分からない
シグマ HSM
タムロン USD
ニコン レンズ名からは分からない(カタログなどではSWM)