ミラーレス一眼の「メリット&デメリット」

2017年6月1日

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 これから本格的なレンズ交換式カメラを買おうと思っている人の中では、「デジタル一眼レフとミラーレス一眼どっちを買おう?」と迷っている方も多いと思います。
ここでは主に一眼レフとの比較から、ミラーレス一眼の特徴のほか、利点や欠点、それらを踏まえた合理的用途などについて解説します。

ミラーレス一眼と一眼レフの違いとは?

 一眼レフは、カメラ機構にミラー(メイン・サブ)、AFセンサー、プリズム、光学ファインダーなどの鏡の反射の原理を利用して撮影を行うレンズ交換式カメラです。ミラーの稼働には機械が使われるため、構造的に本体が物理的な制約を受けます。撮影の瞬間に機械制御でミラーが跳ね上がるため、シャッターのときにカシャっという音がします。
 ミラーレス一眼は、「撮像素子」と「電子ファインダー」により撮影を行うタイプのレンズ交換式カメラのことを指します。本体部分は一眼レフと比べて簡素で部品数が少なくて済むため、本体を小型化・軽量化できる、安価であるなど特徴があります。また、シャッター音も静かで、至近距離でのペットや寝ている赤ちゃん、音楽会などシャッター音がはばかられる撮影にも威力を発揮します。

ミラーレス一眼と一眼レフの違い

ミラーレス一眼の「メリット&デメリット」

ミラーレス一眼のメリット(利点)

  • ミラーがないため、一眼レフに比べて小型軽量である。
  • 光学系の構造が簡単であり、故障が少ない。
  • ミラーがないため動作音が小さく、ミラーショックによる画質低下がない
  • 動画撮影機能との親和性が高い。
  • イメージセンサーが常に動作しているため、画像認識を利用したさまざまな機能(顔認識、被写体追尾など)が実現できる。また、ファインダーに豊富な撮影情報を表示することができる。
  • プレビュー(絞り込み)によって撮影前にボケ具合(被写界深度)が忠実に確認でき、しかも暗くならない。
  • 光学式では精度的に困難であった視野率100%のファインダーが簡単に実現できる。(一眼レフでは高級機のみ)
  • 一眼レフに比べてバックフォーカスを短く出来るため、専用レンズの光学設計が容易になり、レンズ(特に標準~広角)の明るさ(F値)改善、小型軽量化、低価格化、などが可能となる。
  • ファインダーのプレビュー画像も電子的に補正できるため、電子補正を前提としたレンズ設計が可能になり、レンズ設計における収差補正の自由度が格段に向上する。

ミラーレス一眼のデメリット(欠点)

  • 交換レンズ、アクセサリーがまだ少ない
  • AF(オートフォーカス)の速度が遅い
  • ファインダー表示に若干のタイムラグがある。
  • 撮像板と液晶が常にONなので電池消耗が早い。

参考:Wikipedia:ミラーレス一眼カメラ

 

 ここでのメリット&デメリットを考えると、多くの人にとってはミラーレス一眼のメリットはデメリットを上回る、と結論づけられます。その理由を6つ、ここで示します。

一眼レフよりもミラーレスを買うべき6つの理由

理由1 ミラーレスはめちゃめちゃ軽いから

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フルサイズセンサーの一眼レフであるキヤノン「EOS 5D Mark IV」と 24-70 F4Lレンズの組合せで 1550g(本体950g+レンズ600g)。
一方、同じくフルサイズのミラーレスのソニー「α7」+ツァイス24-70F4レンズの組合せで891g(本体465g+レンズ426g)。
性能は同等ですが、その差659gもあります

一眼レフを旅行に持ち歩いて、1日ぶら下げて撮影していると、夕方には首の感覚がなくなります。ちょっとの時間であれば快適にカメラ撮影が楽しめるものの、しんどい思いをするとデカくて重いカメラは持ち歩かなくなります。

また、人を撮るときカメラが大きいと、被写体を萎縮させます。ファインダー越しに巨大なカメラを向けられると人は緊張して硬くなってしまい、いい表情ができません。

理由2 ミラーレスはデザインがカッコいいから

via OLYMPUS

 「カッコいいかどうかはお前の主観ではないか」と思われるかもしれませんが、これは構造上の問題からそういった結論になります。というのも、一眼レフは、光学式のファインダーを使っていることにより、ものすごーく厳密な光学設計上の制限を受けるため、デザインの自由度がほとんどないのです。キヤノンの一眼レフもニコンの一眼レフも、ペンタックスの一眼レフも、みんなほぼ同じような形状なのはそのためです。

 一方のミラーレス一眼は、レンズを通した光の通路上にファインダーを配置する必要性はなく、配線的に繋がってさえいればよいので、デザインする上での制約が遥かに少なくて済みます。レトロチックなデザインから、近代的なモチーフまでバリエーションが豊富です。

理由3 ミラーレスは電子ファインダーが便利だから

 ファインダーに豊富な撮影情報やプレビューを表示できるという点で、カメラ初心者にも使いやすいポイントといえます。これは一眼レフを使ったことのない人にはあまり馴染みのない話ですが、一眼レフの光学ファインダーで捕捉できるのは(1)「構図」(視野率100%であれば)と(2)「ピント」のみです。
 ミラーレス一眼の電子ファインダーでは、それに加えて(3)露出調整、(4)ホワイトバランス(5)背景のボケ具合、を確認しながら撮影することができます。シャッターを押してみたら写真がまっ白だった、みたいなことは起こりません。

理由4 ミラーレスは、いい動画が撮れるから

 ミラーレスはその構造から動画撮影に強いと言われます。最近ですと、ミラーレスのソニー「α7s」は夜でも昼間のような明るさで動画が撮影できる高感度性能を持ち、パナソニックのミラーレスでは入門モデルでも4k動画撮影機能を搭載しており、こういった素晴らしい機種が増えています。

理由5 ミラーレスの弱点と言われてる点は、いずれ解消するから

 ミラーレスははじめのころは性能面で一眼レフに劣っていると言われ続けてきました。しかし、最近の機種では、ほとんど差はなくなっています。すでに画質ではまず見分けがつきません

残る弱点としては、次のことがよく引き合いに出されます。

  • オートフォーカス(AF)が遅い
  • 電池の消耗が激しく、バッテリーライフが短い
  • レンズのラインナップが少ない

 しかし、現在のミラーレス一眼が抱える技術課題の多くは早晩解決できるとみられており、います。

 「オートフォーカス(AF)が遅い」と言われる弱点は、近年、コントラスト検出方式のアルゴリズム改良や、位相差検出の機能を組み込んだイメージセンサーの採用など、AF合焦速度が一眼レフと同等の機種も登場しています。最新のミラーレス機が採用している「像面位相差AF」では、一眼レフとのAF速度にほとんど差がなくなっています。

 「電池の消耗が激しく、バッテリーライフが短い」という弱点も、最近の機種ですとCIPA規格で300枚以上は撮影することは可能で、普段使いには問題ない程度になっています。USB充電に対応している機種も増えてきて、モバイルバッテリーから充電できるのは困ることもなくなってきました。

 残る弱点としての「レンズのラインナップが少ない」というのは確かに否めないところではあります。各カメラメーカーが発売しているミラーレス一眼は、既に発売している交換レンズとは別個のレンズマウントを用いることがほとんどです。小型化のためにはレンズマウントの変更が不可欠であるため、過去のレンズ資産を継承しづらいという欠点があります。

 キャノンやニコンなど老舗の一眼レフのラインナップでは100本を超える豊富なレンズがあります。とはいえ、数十年も前から市場に登場している一眼レフに優位性があるのは当然の話ではあり、それはミラーレス一眼を発売しているメーカーも重々承知なわけで、弱点を補強すべくスゴい勢いでラインナップを増やしています。さらに昨今ではミラーレス機が本格的に普及し始めたことから、サードパーティからのレンズの発売も増えています。ゆくゆくは、一通りのレンズが出揃うことでしょう。

理由6 一眼レフにはもう大きな技術革新がないから

 一眼レフはこの十年以上、センサーの性能を向上させるなど改善を繰り返してきましたが、真新しい技術革新はありませんでした。スマートフォンとの連携機能、5軸れブレ補正、ハイレゾショットなど、チャレンジングな機能はミラーレスカメラの方が先んじて搭載してきました。

 一眼レフは、イメージセンサーを除いて構造的には「機械」(メカ)であるわけですから、物理的な制約を受けます。一方の、ミラーレス一眼は撮影まわりに可動部品が少ないため、電子デバイスの倍々ゲームのような進歩に合わせて、機能が向上していく可能性があります。

 一眼レフの光学式ファインダーよりも、ミラーレスの電子式ファインダーの方が、ユーザー・インタフェースや撮影機能を高度化し、コストの低減余地も大きいため、機能面でも価格面でもポテンシャルが期待できるといえます。

◯結論

これらを考えると次のような整理になるかと思います。

・「ミラーレス一眼」がおすすめな人
気軽に持ち歩いて高画質な写真を撮りたい方。FacebookやツイッターなどのSNSで友達と写真を共有したり、ブログなどに掲載する写真の用途の方。

・「一眼レフ」がおすすめな人
ミラーレスは将来性はあるもののまだ仕事で使うには力不足であり、重いカメラを持ち歩いても、少しの画質も妥協したくない人。プロのフォトグラファーを目指したい人。大きく引き伸ばしたり、写真コンクールに出典したいハイアマチュア。