パナソニック「DC-GH5」とオリンパス「 OM-D E-M1 Mark II」の違いを比較してみた

2017年6月1日

スポンサーリンク

パナソニック「DC-GH5」とオリンパス「 OM-D E-M1 Mark II」。2社のマイクロフォーサーズの最上位モデルとして位置づけられているカメラですが、最強のフラッグシップ機はどちらかなのか。徹底比較してみました。

基本情報

  GH5 OM-D E-M1 Mark II
メーカー Panasonic OLYMPUS
発売日 2017年3月23日 2016年12月22日
参考価格
(ボディのみ)
23万円前後 21万円前後

デザイン・操作性

camerasize.comから製品のサイズを比較しました。

Panasonic_DC_GH5_vs_Olympus_OM-D_E-M1_Mark_II_Camera_Size_Comparison

Panasonic_DC_GH5_vs_Olympus_OM-D_E-M1_Mark_II_Camera_Size_Comparison_up

Panasonic_DC_GH5_vs_Olympus_OM-D_E-M1_Mark_II_Camera_Size_Comparison_back

  DC GH5 OM-D E-M1 Mark II
防塵防滴
バッテリー DMW-BLF19
(1860mAh)
BLH-1(1720mAh)
撮影枚数(CIPA基準) モニター時:410枚
ファインダー時:400枚
440枚
対応記録メディア SD
ダブルカードスロット
(UHS-I/II対応 2スロット)
SD
ダブルカードスロット
(UHS-I/II対応 1スロットのみ)
重さ
(バッテリー、記録メディア含む)
725 g 574 g 
重さ
(本体のみ)
645 g  498 g
サイズ
(幅x高さx奥行き)
138.5 × 98.1 × 87.4 mm 134.1 × 90.9 × 68.9 mm</td>

ボディサイズでは、「OM-D E-M1 Mark II」に分があります。幅・高さ・奥行きともにが小さくなっており、バッテリー、記録メディアを含む重さでも、200g以上軽い。

画質とスピード

イメージセンサー・画像処理

  GH5 OM-D E-M1 Mark II
有効画素数 2,033万画素 2,037万画素
センサータイプ 4/3型Live MOS 4/3型Live MOS
センサーサイズ マイクロフォーサーズ
(17.3 × 13 mm)
マイクロフォーサーズ
(17.3 × 13 mm)
ISO感度 200~25600
(拡張 100~25600)
200~6400
(拡張:64~25600)
ローパスレス
手ぶれ補正
(5軸 5.0段)

(5軸 5.5段)
(シンクロ時 6.5段)
画像処理プロセッサ ヴィーナスエンジン TruePic VIII
その他 読み出し速度を約1.7倍に高速化
ローリングシャッター歪みを低減
 

画素数は「DC GH5」、「OM-D E-M1 Mark II」ともに約2,000万画素オーバーで同等です。

DxOMark「OM-D E-M1 Mark II」について画質の良さを示す「センサースコア」を計測しており、マイクロフォーサーズ史上では最高の「80」を叩き出しています。これはAPS-Cセンサーの上位モデルに肉薄する数値となっており、前モデルのE-M1からも大幅な改善がみられます。

一方のDC GH5のセンサースコアは執筆時点では公表されていないため比較ができませんが、前モデルGH4のスコアが「74」であったことから、これをどれだけ上回ってくるかがポイントになると思われます。

次に、「手振れ補正」ですが、「DC GH5」の補正効果が「5段分」であるのに対し、「OM-D E-M1 Mark II」は本体のみで「5.5段分」、さらに、ボディ内とレンズ内の手ブレ補正を組み合わせる「5軸シンクロ手ぶれ補正」では、「6.5段分」となっています。

どちらのカメラもレンズとボディの手ぶれ補正機能を協調動作させている点に変わりありません。しかし、「GH5」の手ぶれ補正は、レンズで対応できない手振れをボディ内の機能を併用してい補正しているのに対し、「OM-D E-M1 Mark II」はレンズとボディの手ぶれ補正を足し合わせて、最大の効果を狙っている点にあります。

「OM-D E-M1 Mark II」6.5段分の手振れ補正であれば、1〜2秒の手持ち撮影でもブレない画像が得られるため、三脚がなくても長時間露光が可能です。GH5の5.5段分では1/4秒程度が手振れの限界であり、能力は「OM-D E-M1 Mark II」が先を行っています。

決定的瞬間を逃さないAF性能は?

  DC GH5 OM-D E-M1 Mark II
AF方式 コントラストAF(DFD) DUAL FAST AF
(像面位相差AF、コントラストAF)
AF合焦速度
(CIPA規格)
0.05秒 不詳
AF測距点 225点 121点コントラストAF
121点像面位相差AF
測距範囲 EV -4~18 EV -2~20
シャッタースピード 1/8000秒 〜 60 1/32000~60秒
電子先幕シャッター
フラッシュ同調速度 1/250秒以下 1/250秒以下
連続撮影コマ数
(メカシャッター)
9コマ/秒(AF追従)
12コマ/秒(AF固定)
10コマ/秒(AF追従)
15コマ/秒(AF固定)
連続撮影コマ数
(電子シャッター)
30コマ/秒(AF追従)
※6K PHOTO(約18M)
18コマ/秒(AF追従)
60コマ/秒(AF固定)
連続撮影バッファ RAWなし:600枚
RAWあり: 60枚
RAWなし:無限
(メモリいっぱいまで)
RAWあり:148枚
シャッター耐久回数 約20万回 約20万回
その他    

フォーカスエリアは、GH5の測点距が225点(GH4は49点)と大幅な進化を遂げ、さらにAF枠から自由に枠選択できる「カスタムマルチAF」により、フォーカスを合わせたい被写体エリアにゾーンパターンを自由に選択・組み合わせられるなど、多彩な設定が可能となっています。「OM-D E-M1 Mark II」にもAFターゲットモードは4種類用意されているのですが、バリエーションの豊富さでは、GH5に強みがあります。

GH5のカスタムマルチAF
GH5 カスタムマルチAF

また、フォーカスエリアの移動はタッチパッドに加え、GH5はジョイスティック操作により、OM-D E-M1 Mark IIは十字キーにより操作可能であるため、両機種ともAF時にシャッターボタンから人差し指を離さずにフォーカス位置が変えられます。

連続撮影バッファは「DC GH5」がRAWあり60枚に対し、「OM-D E-M1 Mark II」がRAWあり148枚(RAWなし無限と)と2倍以上のスペック差があります。

連写性能ですが、メカシャッターでは「DC GH5」がAF追従で9コマ/秒に対し、「OM-D E-M1 Mark II」が10コマ/秒となっており大差ありません。一方、GH5の電子シャッターで18MPの高速連写が可能な6K PHOTOモードでは、30コマ/秒の高速連写が可能となっています。GH5はDHD(空間認識技術)のフレームレートを従来の240fpsから480fpsに高速化させ、AFスピードや追従性をの改善をはかっています。ただし、6K PHOTOモードでは、AF駆動が60fpsなので、速度変化が少ない被写体には追従するものの、急速に迫ってくる被写体などでは追従しきれなくなる場面もあるとのことです。

「OM-D E-M1 Mark II」には、「プロキャプチャー」というモードがあり、シャッターボタンを全押しする1秒前まで遡って記録してくれて、決定的瞬間を逃さずに撮影できるというものです(オリンパスの純正レンズのみ対応)。「GH5」にも6K/4K PHOTOの「プリ録画」機能をONにすることで、同様のことが実現できます。

機能の違いとしては、GH5の場合は、シャッターボタンを半押しにし続けている間、記録し続けてくれるというメリットがあります。ただし、「GH5」 の6K/4K PHOTOは、AF追従精度が落ちてしまうことと、写真が動画(mp4)からの切り出しであるため、RAW記録が不可能です。「OM-D E-M1 Mark II」は、AF追従精度を落とさずに最高18コマ/秒の連写が可能で、RAW記録も可能となっています。

プロキャプチャー
via PANASONIC

液晶モニタ

  GH5 OM-D E-M1 Mark II
画面サイズ 3.2 インチ 3インチ
ドット数 162万ドット 104万ドット
可動式モニタ バリアングル バリアングル
タッチ操作

液晶モニタはともにバリアングル式で、GH5が162万ドットと高解像のものを搭載しています。

ファインダー

  GH5 OM-D E-M1 Mark II
ファインダー EVF EVF
ドット数 368万ドット 有機EL 236万ドット
ファインダー視野率
(上下/左右)
100% / 100% 100 % / 100 %
ファインダー倍率
(35mm換算)
0.76倍 0.74倍
最高フレームレート  不詳 120fps

「DC GH5」の解像度(ドット数)が368万ドット、「OM-D E-M1 Mark II」が236万ドット。GH5は368万ドットの非常に高精細なEVFであるため、明るいシーンでも暗いシーンでも細かな部分までファインダーごしに確認できます

一方、「OM-D E-M1 Mark II」は連写L/静音連写L時にもライブビューの表示が可能で、フレームレートも120fpsと速いため、一眼レフの光学ファインダーに肉薄した精度で、被写体の状況を見ることができます。GH5も連写時はライブビューが表示される仕様となっていますが、少しボケた像が表示されることがあるとの事象があるようです(フレームレートは不詳)。

露出コントロール

  GH5 OM-D E-M1 Mark II
測光方式 1728分割測光 324分割デジタルESP測光
測光モード マルチ測光
中央重点測光
スポット測光
中央部重点平均測光
スポット測光
スポット測光ハイライト/シャドウ
測光範囲 EV 0~18
(F2.0レンズ、ISO100換算)
EV -2〜20
(17mm F2.8、ISO100相当)
露出補正 ±5 EV ±5 EV

動画

  DC GH5 OM-D E-M1 Mark II
記録方式 MP4: リニアPCM
MOV: リニアPCM
AVCHD: Dolby Digital 2ch
MP4:リニアPCM
AVI:リニアPCM
動画記録サイズ/
フレームレート
4K 60p
FHD 180p
4K 30p
FHD 60p
その他    

動画に関しては、4K 60pの撮影も可能な「GH5」に分があるといえます。パナソニックはプロユースの動画撮影もターゲットにカメラを開発しているため、動画機能には定評があります。

インターフェース

  DC GH5 OM-D E-M1 Mark II
映像/音声出力
・デジタル端子
USB3.1 USB3.0
(Type C)
外部マイク入力端子 φ3.5mm φ3.5mm
HDMI Type A Type D
USB充電
Wi-Fi
Buletuooth
GPS
電子水準器
内蔵フラッシュ

結論

両機の強みをまとめると、以下のようになります。

「DC GH5」の強み
・30コマ/秒の連写で決定的瞬間を逃さない「6K PHOTO」
・多彩なフォーカスエリアの設定が可能
・368万ドットの高精細EVF
・4K/60pも可能な動画機能

「OM-D E-M1 Mark II」の強み
・防塵防滴でも軽くてコンパクトなボディ
・最大6.5段分の効果で三脚入らずの「5軸シンクロ手ぶれ補正」
・18コマ/秒で追従性にも優れ電子シャッター
・シャッターボタンを押す前から記録をしてくれる「プロキャプチャー」(RAWも可能)
・APS-Cセンサーに迫る高感度性能

一長一短ありますが、画質面や写真撮影にかかる全般的な機能を比較すると、強力な手ぶれ補正機能や高感度性能など「OM-D E-M1 Mark II」が勝っている点が多くあります。

スチルの撮影面で「DC GH5」が優れている点としては、多彩なフォーカスエリアの設定が可能な368万ドットの高精細EVFがあります。また、「DC GH5」の30コマ/秒が可能な「6K PHOTO」モードも魅力的ではありますが、RAW記録ができないなどのデメリットがあり、メカシャッターでは「OM-D E-M1 Mark II」の方が若干高速です。

一方、「動画も写真も両方こだわりたい」ということであれば、「DC GH5」が選択肢になると思います。スチルに関する機能でいえば「OM-D E-M1 Mark II」が勝っているといえますが、それでも埋めがたい差があるわけではないので、ハイクオリティな4K動画撮影に加えて、十分に満足できる画質の写真も撮れるでしょう。