OLYMPUS「OM-D E-M1 Mark II」- AF追従で18コマ/秒、5秒以上の手持ち撮影もできるシンクロ手ぶれ補正

2017年5月10日

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「OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II」は、オリンパスが展開するミラーレス一眼のOM-Dシリーズのフラッグシップモデル(最高級機)で、2013年10月に発売されたOM-D E-M1の後継機です。解像度や高感度特性といった基本性能も向上されており、特に手ブレ補正機能やAFに関する性能が大きく改善されています。ここでは、主な機能の進化面のポイントを紹介していきます。

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主な特徴

  • 新20M Live MOSセンサーと新画像処理エンジン TruePic VIII
  • 「5軸シンクロ手ぶれ補正」では、6.5段分の補正効果
  • AF/AE追従最高18コマ/秒、AF/AE固定最高60コマ/秒な高速連写・高速AF性能
  • 最高フレームレート120fpsの滑らかな表示、タイムラグ0.005秒の遅れのないファインダー
  • 防塵・防滴・-10°C耐低温性能
 OM-D E-M1 Mark IIOM-D E-M1
メーカーOLYMPUSOLYMPUS
発売日2016年12月22日2013年10月11日
参考価格
(ボディのみ)
21万円前後10万円前後

デザインとインターフェース

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 OM-D E-M1 Mark IIOM-D E-M1
防塵防滴
バッテリーBLH-1(1720mAh)BLN-1(1220mAh)
撮影枚数(CIPA基準)440枚350枚
対応記録メディアSD
※ダブルカードスロット
(UHS-I/II対応)
SD
重さ
(バッテリー、記録メディア含む)
498 g443g
重さ
(本体のみ)
574 g497g
サイズ
(幅x高さx奥行き)
134.1 × 90.9 × 68.9 mm130.4 × 93.5 × 63.1 mm

「OM-D E-M1 Mark II」は、ハードウェア的にはE-M1から77g増と大きさにほとんど変化はありません。これは、機能面で様々なパワーアップをしていること(4K動画撮影機能、UHS-II対応のデュアルSDカードスロット、容量が増加した新型バッテリー、タッチ対応のバリアングル液晶など)を考えると、秀逸な結果といえます。大きくなった箇所もグリップ部になるので、若干重くなったもののよりホールドしやすい形状となりました。

フォーカスエリアの移動はタッチパッドに加え、OM-D E-M1 Mark IIは十字キーにより操作可能であるため、AF時にシャッターボタンから人差し指を離さずにフォーカス位置が変えられます。

また、チルト液晶だった「OM-D E-M1」に対して、「OM-D E-M1 Mark II」はバリアングル液晶となりました。さらに、デュアルSDスロットになったことで、SDカードを2枚差し込むことができます。バッテリーは、「BLN-1(1220mAh)」からサイズも一回り大きい「BLH-1(1720mAh)」となり、容量が約37%増えて、充電時間も50%短縮。

もちろん、ボディは防塵・防滴。-10度の耐低温性能でハードな環境でも撮影に耐えます。

画質とスピード

 OM-D E-M1 Mark IIOM-D E-M1
有効画素数2,037万画素1,628万画素
センサータイプ4/3型Live MOS4/3型Live MOS
センサーサイズマイクロフォーサーズ
(17.3 × 13 mm)
マイクロフォーサーズ
(17.3 × 13 mm)
ISO感度200~6400
(拡張:64~25600)
100~1600
(拡張:100~25600)
ローパスレス
手ぶれ補正
(5軸 5.5段)
(シンクロ時 6.5段)

(5軸 4段)
画像処理プロセッサTruePic VIIITruePic VII
その他  

「OM-D E-M1 Mark II」は約2037万画素のセンサーを搭載し、画素数が増えながらもノイズ処理が向上したことでハイレベルな高感度性能や、読み出し速度、ダイナミックレンジの向上を実現しています。

新たに搭載した画像処理エンジン「TruePic VIII」により、処理速度は約3.5倍に高速化。RAWのバッファ容量が2倍になりました。

画質面の進化については、DxOMark画質の良さを示す「センサースコア」を計測しており、マイクロフォーサーズ史上では最高の「80」を叩き出しています。これはAPS-Cセンサーの上位モデルに肉薄する数値となっており、前モデルのE-M1からも大幅な改善がみられます。

ボディとレンズのシンクロ手ぶれ補正により6.5段分の補正効果

E-M1は約4段分の5軸手ブレ補正を搭載していましたが、Mark IIでは約5.5段分にパワーアップ。これは下位モデルであるE-M5 markⅡおよびE-M10 MarkⅡの5段分を上回ります。さらに、ボディ内とレンズ内の手ブレ補正を組み合わせる「5軸シンクロ手ぶれ補正」では、6.5段分の補正をうたっています。新レンズ「12-100mm F4.0 IS PRO」との組合せでは、2秒のシャッタースピードで写真がブレずに撮れるようです。

マレーシアのRobin氏のブログには、5秒間、手持ちで撮影したというサンプルイメージが掲載されています。このサンプルはかなり驚異的でOM-D E-M1 Mark IIの5軸手ブレ補正の性能の凄さが伝わります。三脚を使って撮影したと疑うほどまったくブレが見うけられません。なお、撮影者の腕にもよるでしょうが息を止めれば15秒間の手持ち撮影でもイケる、との事例も現れています。

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さらに、OLYMPUSでは既におなじみの5000万画素相当の高解像写真が得られる「50Mハイレゾショット」機能も搭載。これにより、20メガピクセルのセンサーであっても、シャッターを押した後に0.5ピクセル単位でセンサーを動かしながら8回撮影し、50Mセンサー相当の高解像度の写真の生成できます。
使用時には三脚が必須であることと、絞り値はf/8以上で撮影しなくてはならない制限もあります。さらに、画像のファイルサイズがとても大きいところが難点です。JPEGでも17.8MBと重い。さらにRAWでは、普通のRAWが約14MBに対して、ハイレゾショットのRAWは100MB超と、機能にはひと癖ありますが、軽量なカメラでこれだけ高精細な画質を得られるのは、とてもユニークな機能です。

AF追従で18コマ/秒というライバルを圧倒する脅威の連写

 OM-D E-M1 Mark IIOM-D E-M1
AF方式DUAL FAST AF
(像面位相差AF、コントラストAF)
DUAL FAST AF
(像面位相差AF、コントラストAF)
AF合焦速度
(CIPA規格)
不詳不詳
AF測距点121点コントラストAF
121点像面位相差AF
81点コントラストAF
37点像面位相差AF
測距範囲EV -2~20EV -2~20
シャッタースピード1/32000~60秒1/16000~1/8秒
電子先幕シャッター
フラッシュ同調速度1/250秒以下1/320秒以下
連続撮影コマ数
(メカシャッター)
10コマ/秒(AF追従)
15コマ/秒(AF固定)
9コマ/秒(AF追従)
10コマ/秒(AF固定)
連続撮影バッファRAWあり:148枚
RAWなし:無限
(メモリいっぱいまで)
RAWあり:50枚
RAWなし:無限
(メモリいっぱいまで)
シャッター耐久回数約20万回約10万回
その他  

AFシステムも一新され、像面位相差AF/コントラストAFともに121点エリアのDUAL FAST AFにより、測距精度、追従性能、操作性すべてにおいて飛躍的な進化を遂げました。

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「OM-D E-M1」は約10コマ/秒の連写性能でしたが、「OM-D E-M1 Mark II」はAF/AE追従で、なんと最高18コマ/秒。オートフォーカスを最初に固定した状態では、電子シャッター時は約60コマ/秒の高速連写が可能になっています。

ライバルとの比較では、一眼レフカメラの追従連写速度は、フルサイズではCanon「1D X Mark II」の14コマ/秒が最速で、次にnikon「D5」の12コマ/秒が続く。ミラーレスでは、FUJIFILMのX-T2が14コマ/秒、SONYのα6500が11コマ/秒ですから、「OM-D E-M1 Mark II」のメカシャッター10コマ/秒、電子シャッター18コマ/秒の追従連写は圧倒的といえます。

バッファ量も、RAW撮影で148コマまで、JPEGに関しては無限に連写速度を落とさずに記録できます。これは、連写性能に定評のあるSONY「α6500」(JPEG233枚まで、RAW107枚まで)を上回ります。

 

「OM-D E-M1 Mark II」には、「プロキャプチャー」というモードがあり、シャッターボタンを全押しする1秒前まで遡って記録してくれて、決定的瞬間を逃さずに撮影できるというものです(オリンパスの純正レンズのみ対応)。

プロキャプチャー

液晶モニタとEVF

 OM-D E-M1 Mark IIOM-D E-M1
画面サイズ3インチ3インチ
ドット数104万ドット104万ドット
可動式モニタバリアングルチルト
タッチ操作

EVFの最高フレームレートは60fpsから120fpsに高速化(大きさは据え置き)。

 OM-D E-M1 Mark IIOM-D E-M1
ファインダーEVFEVF
ドット数236万ドット236万ドット
ファインダー視野率
(上下/左右)
100 % / 100 %100 % / 100 %
ファインダー倍率
(35mm換算)
0.74倍0.74倍
最高フレームレート120fps60fps

4Kに対応するなど動画もパワーアップ

 OM-D E-M1 Mark IIOM-D E-M1
記録方式MP4:リニアPCM
AVI:リニアPCM
MP4(AVC/H.264):リニアPCM
AVI:リニアPCM
動画記録サイズ/
フレームレート
4K 30p
FHD 60p
FHD 30p
その他  

OM-D E-M1はフルHD(30p)までの動画性能でしたが、Mark II」は4K(4096x2160) 24p・4K(3840x2160) 30p・フルHD(1920x1080) 60pの動画撮影に対応しました。HDMI出力モードは、外部モニターとして使う「モニターモード」と外部レコーダーに記録するために使う「記録モード」が設定でき、プロ仕様となっています。

また、先に紹介した「シンクロ手ブレ補正」は、スチルでだけでなく動画でも非常に強力な補正効果があります。ephotozineには12-100mm F4.0 IS PROとの組合せで、並走する馬を撮影した動画のサンプルがあり、その補正効果が確認できます。リンク先の上の動画が補正ON、下の動画が補正OFFで、かなり激しく上下しているにも関わらず揺れがピタリと止まっているように見えます

公式サンプル動画も公開されています。

 

これは買うべき?

EM-1 Mark IIは、3年前に発売された前継機から大幅に機能が強化されていて(解像力25%増、RAWバッファ2倍、データ書き込み速度3倍、EVFレスポンス63%増、AFポイント3.3倍、動画解像力4倍、手ぶれ補正1.5段分向上、S-AF連写能力6倍、C-AF連写能力2倍、起動時間半分)、実現できる事も多くて、使えるレンズのラインナップも豊富で、優れたカメラだと思われます。

下位モデルのE-M5 MarkⅡからも、AFシステムの連写性能やシンクロ手ぶれ補正などが強化されていて、うまく差別化もされています。ただし、16Mピクセルで5.0段分の手ぶれ補正、40Mハイレゾショットなどを搭載したE-M5 MarkⅡやE-M10 MarkⅡを既に持っている人には、これらの2倍という価格差を考えると、買い換える理由は見つけづらいかもしれません。

16Mから20Mに画素数は向上していて、これまでのマイクロフォーサーズで最も画質が良いといえるものの、ボトルネックと言われる高感度の画質にはそれほど大きな変化はありません。ソニーや富士フィルムなどのAPS-Cセンサーと比較すると、やはり超高感度や長秒シャッターにおけるセンサーノイズには、差が出てきます。また、ボケ(被写界深度)の小ささについても、同様です。

Dpreviewより
Dpreviewより

一方で、6.5段分という異次元の手ぶれ補正効果を実現するシンクロISは、かなりユニークな機能なので、対応レンズと組み合わせることで、夜のスナップ撮影を多用する人にとっては、撮影のスタイルが変わるほどアップデートとも言えるかもしれません。

全体的にはAPS-C相当のミラーレスとしては、連写性能などはブッチギリで、機能を考えるとコンパクトな非常に優れた良カメラ。値段はちょっと高いけど、ハイエンドで妥協のないマイクロフォーサーズのカメラを探しているのであればE-M1 Mark IIは、文句なしの有力な選択肢だと思います。

良いところ

・対応レンズとの組合せでシンクロ手ブレ補正機能(6.5段分)が使える
・60コマ/秒(シングルAF)、18コマ/秒(コンティニュアスAF)の連写
・操作系インターフェースは、パワーユーザーにとっては使いやすい
・ハイフレームレートの4K動画も撮影できる
・クオリティの高いレンズの選択肢が豊富

微妙なところ

・下位モデルのE-M5 MarkⅡやE-M10 MarkⅡと機能との見合いで、ちょっと高く感じる
・暗いところでの撮影が、ライバル機と比べると苦手
・パワーユーザー以外には使いにくい(カスタマイズオプションが過大)
・最速フレームレート撮影の電子シャッターではローリングシャッター現象が発生する
・デュアルSDスロットのうち1つしかハイスピードUHS-IIメディアに対応していない

作例・サンプル画像


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