オリンパス「OM-D E-M10 Mark III」を徹底レビュー – 小型でブレにくいミラーレス

2017年10月5日

オリンパスのミラーレス一眼の最上位モデルといえば、「OM-D E-M1」シリーズ。最新機種は、2016年12月22日に発売された「OM-D E-M10 Mark II」になります。

OM-Dシリーズのラインナップには、E-M1から機能を少し省いた代わりに価格が安い廉価モデルとして E-M5 と E-M10 がリリースされています。OM-Dシリーズではナンバー3に当たるE-M10シリーズは、コンパクトなボディに上位モデルと同等の機能が盛り込まれており、コスパの良さも相まってオリンパスの売れ筋商品となっています。ハイレゾショットや防塵防滴などの機能はありませんが、手頃な価格でカメラ入門者やファミリー向けにオススメできる一台です。

発売日は2017年9月15日

発売日は2017年9月15日、価格はボディのみで75,000円。キットレンズは、今のところダブルズームキットのみとなります。

  E-M10 Mark III E-M10 Mark II E-M1 Mark II
メーカー OLYMPUS OLYMPUS OLYMPUS
発売日 2017年9月15日 2015年9月4日 2016年12月22日
参考価格
(ボディのみ)
75,000円前後 5,5000円前後 210,000円前後
キットレンズ EZダブルズームキット EZレンズキット
EZダブルズームキット
なし

 

グリップが握りやすくなり、操作性が改善された

デザインはレトロなインターフェースをOM-Dの初代から継承しており、ボディデザインに大きな変更はありませんが、グリップが改善されて握りやすくなっていることと、大きめのダイヤルボタンで、操作性が増しています。前モデルはダイヤルボタンが小さめで、操作しづらいと不満の声もありましたので、この機種では快適な撮影が期待できます。モードダイヤルに「オート」「SCN」「AP」「ART」などオート撮影に関するモードが多く、初心者カメラマンでも比較的高度な機能を使用できそうです。

5軸手ブレ補正、電子ビューファインダー(EVF)、内蔵フラッシュを搭載したカメラでこのコンパクトさは驚異的です。コンパクトボディながら、若干突き出したグリップとその角度は手に馴染み、ホールド感は十分あります。本体はプラスチック製で、防塵・防滴ではありません。

バッテリーライフは330枚程度で、まあ普通。平均的なミラーレスといった感じ。USB充電には非対応なのは残念ポイントです。

  E-M10 Mark III E-M10 Mark II E-M1 Mark II
防塵防滴
バッテリー BLS-50 BLS-50 BLH-1(1720mAh)
撮影枚数(CIPA基準) 330枚 320枚 440枚
USB充電
対応記録メディア SD×1
(UHS-I/UHS-II)
SD×1
(UHS-I/UHS-II)
SD×2
(UHS-I/UHS-II)
重さ
(バッテリー、記録メディア含む)
410g 390g 498g
重さ
(本体のみ)
362g 342g 574g
サイズ
(幅x高さx奥行き)
121.5×83.6×49.5mm 119.5×83.1×46.7mm 134.1× 90.9× 68.9mm

カラーバリエーションは、ブラック・シルバーの2種類。

より大きなダイヤル、カーブしたグリップが採用されエルゴノミクスが改良されています。

チルト式の背面液晶モニターを搭載しています。

16MPセンサーと新画像処理エンジンを搭載

画質面の基本スペックは、有効画素数約1605万画素の4/3型Live MOSセンサー、ISO感度は200〜25600、画像処理エンジンは「TruePic VIII」を新たに搭載。前モデルから変わったところは画像処理エンジンが変わったことぐらいで、マイナーバージョンアップといえるかもしれません。

もちろん、オリンパスお得意のボディ内5軸手ぶれ補正も搭載。写真撮影時はもちろん、動画撮影時にもこの手ぶれ補正が大活躍するでしょう。効果は4段分と、上位モデルである「E-M1 II」の5.5段には至りませんしたが、4段分もあればかなりしっかりと補正されるので十分ではあります。

オートモードが前モデルからアップデートされ、シーンや被写体の認識が改善されています。メニューシステムも新しくなって、初心者でも扱いやすくなっています。

  E-M10 Mark III E-M10 Mark II E-M1 Mark II
有効画素数 16MP 16MP 20MP
センサータイプ 4/3型Live MOS 4/3型Live MOS 4/3型Live MOS
センサーサイズ マイクロフォーサーズ
(17.3 × 13 mm)
マイクロフォーサーズ
(17.3 × 13 mm)
マイクロフォーサーズ
(17.3 × 13 mm)
ISO感度
(拡張最高感度)
200~6400
(拡張:25600)
200~1600
(拡張:25600)
200~6400
(拡張:25600)
ローパスレス
手ぶれ補正
(5軸 4段)
(シンクロ なし)

(5軸 4段)
(シンクロ なし)

(5軸 5.5段)
(シンクロ時 6.5段)
画像処理プロセッサ TruePic VIII TruePic VII TruePic VIII
その他      

 

AF追従性能の向上

最新の処理エンジンを導入したことでオートフォーカスシステムも更新されており、測距点数が121点へと増えているので、AF追従性能が向上し、動きモノには強くなっています。

AFは「コントラストAF」で、これは、明るい場所での撮影では高速にフォーカスしますが、暗い場所ではピントに迷うことがある、という特色があります。

連写は、AF固定で8.6コマ/秒と、ミラーレスの中では標準ぐらいです。

  E-M10 Mark III E-M10 Mark II E-M1 Mark II
AF方式 コントラストAF ハイスピードイメージャAF
(コントラストAF)
DUAL FAST AF
(像面位相差AF、コントラストAF)
AF測距点 121点 81点 位相差 121点
コントラスト 121点
測距範囲 EV -2~20 EV -2~20 EV -2~20
シャッタースピード
(メカシャッター)
1/4000~60秒 1/16000~60秒 1/32000~60秒
電子先幕シャッター
(アンチショックモード)
1/320~60秒 1/320~60秒 1/320~60秒
電子シャッター
(サイレントモード)
1/16000秒~30秒 1/16000~60秒 1/32000~60秒
フラッシュ同調速度 1/250秒以下 1/250秒以下 1/250秒以下
連続撮影コマ数 8.6コマ/秒 8.5コマ/秒 10コマ/秒(AF追従)
15コマ/秒(AF固定)
連続撮影バッファ RAWあり:22枚
RAWなし:36枚
RAWあり:22枚
RAWなし:36枚
RAWあり:148枚
RAWなし:無限
(メモリいっぱいまで)

 

タッチパネル式のチルト液晶、236万ドットのOLED(有機EL)ファインダーを搭載

背面液晶モニターは、104万ドットのタッチパネル式。上約85度、下約45度の角度調整ができるチルト式ですので、ローアングルやハイアングルでの撮影時に便利です。

  E-M10 Mark III E-M10 Mark II E-M1 Mark II
画面サイズ 3インチ 3インチ 3インチ
ドット数 104万ドット 104万ドット 104万ドット
可動式モニタ チルト チルト バリアングル
タッチ操作
via Olympus

電子ビューファインダーは約236万ドット。視野率は約100%、ファインダーの倍率は35mm判換算では0.61倍。液晶ではなく、OLED(有機EL)なので発色もキレイです。
0.61倍の倍率も入門モデルでは十分な大きさですし、光学ファインダーが好きだと言う人はまだまだ多いですが、この電子ビューファインダーなら迫力あるファインダー像で被写体を撮影することができます。

  E-M10 Mark III E-M10 Mark II E-M1 Mark II
ファインダー EVF EVF EVF
ドット数 OLED
236万ドット
OLED
236万ドット
OLED
236万ドット
ファインダー視野率
(上下/左右)
100 % / 100 % 100 % / 100 % 100 % / 100 %
ファインダー倍率
(35mm換算)
0.61 倍 0.61 倍 0.74倍

 

4K動画を搭載

4K動画を搭載との噂です。昨今発売されるミラーレス一眼では、エントリーモデルでも4K動画が撮影できる機種が一般的になりつつありますので、当然といえば当然でしょうか。

5軸手ブレ補正は、動画撮影でも機能するため、4Kなど高解像の動画を撮影する際にも、威力を発揮しそうです。

動画用のマイク・ヘッドホン端子はありません。

  E-M10 Mark III E-M10 Mark II E-M1 Mark II
映像記録方式 MPEG-4AVC/H.264 MOV:MPEG-4AVC/H.264
AVI:Motion JPEG
MOV:MPEG-4AVC/H.264
AVI:Motion JPEG
音声記録方式 リニアPCM リニアPCM リニアPCM
動画サイズ/
最高フレームレート
4K 30p
FHD 60p
FHD 60p
HD 60p
4K 30p
FHD 60p
備考 記録時間制限
[MOV]約29分
記録時間制限
[MOV]約29分
[AVI ]HD約7分/SD 約14分
記録時間制限
[MOV] 約29分
[AVI] HD:約7分

 

インターフェース

標準インターフェースはMicro-BのUSB端子となり、オリンパス独自のUSBケーブル端子が廃止されています。市販のデジタルケーブルで対応できるようになったため、ユーザーにとっても有益です。もちろんWi-Fiを搭載し、スマートフォンと連携して、SNSなどに簡単にシェアできます。

  E-M10 Mark III E-M10 Mark II E-M1 Mark II
映像/音声出力
・デジタル端子
USB2.0
(Micro-B)
USB 2.0
(Multi)
USB3.0
(Type C)
外部マイク入力端子 φ3.5mm
HDMI Type D Type D Type D
Wi-Fi
Buletuooth
GPS
電子水準器
内蔵フラッシュ
その他     外付け小型フラッシュを同封

また、内蔵フラッシュを搭載しています。

 

イメージビデオ

これは買うべき?

E-M10 Mark III は一般的な写真撮影が目的だったら、実現できる事も多くて、優れたカメラだと思います。センサーサイズがソニーなどが採用するAPS-Cよりも少し小さいため、暗い所での撮影は苦手ですが、その点は強力な手ぶれ補正が補ってくれています。

ただし、前モデルのE-M10 Mark II とそこまで画質や機能に差があるわけではありません。4K動画が搭載され、画像処理エンジンが新しくなったこと以外は、マイナーバージョンアップといった具合。大幅に画質が良くなったわけでもなく、日常生活で4Kで動画を撮るか?と聞かれたら、データ容量の問題もあるので「どちらでも」て感じでしょう。

新しくカメラを買おうと思っている人は、新製品ですのでやや割高なため、価格差も考慮すると前モデルを買った方がコスパが良いかもしれません。既にマイクロフォーサーズのカメラを持っている人はわざわざ買い換える理由は見つけづらいでしょう。

マイクロフォーサーズの最大の利点は豊富なレンズのラインナップです。「M.ZUIKO DIGITAL ED 75mm F1.8」をはじめとする大口径のレンズの選択肢が多いマイクロフォーサーズのシステムは、パナソニックのレンズも使用できるため、ミラーレス一眼の中ではもっとも多数のレンズラインナップになります。

全体的には非常に優れた良いカメラなので、コンパクトで価格が手頃、機能的なマイクロフォーサーズのカメラを探しているのであればE-M10 Mark III はかなり有力な選択肢だと思います。

良いところ

  • 改善された操作系と、握りやすくなったグリップ
  • クオリティの高いレンズの選択肢が豊富
  • 5軸手ブレ補正とEVFを搭載した上位モデルなのに、入門機並に価格が安い(前モデルよりは高い)

微妙なところ

  • 画素数がMark II と同じ1,600万画素
  • コントラストAFなので、暗所ではAFが迷うことがある

 

最安値を探す