FUJIFILM「X-Pro1」の製品レビュー(dpreview)

2017年6月1日

dpreviewにFUJIFILM X-Pro1の製品レビューが掲載されていました。

dpreview:Fujifilm X-Pro1 in-depth review

<操作性>

  • AF(オートフォーカス)のスピードやレスポンスは、同等の価格のカメラと比べて、あまり速くない。明るい場所でのAFはそこそこだが、暗い場所では遅いのでシャッターチャンスを逃すかもしれない。AFは、最先端のコントラストAF技術を用いたオリンパスのOM-D、E-M5、パナソニックGX1などより遥かに低速だ。特に暗い場所ではさらに苦戦し、ライバル機との差が広がる。
  • X-Pro1は、顔認識機能は搭載していない。この機能は同世代のカメラであればたいていは搭載しているが、リリースが間に合わなかったのだろう。
  • オートISO機能は、次の点で問題を抱えている。1.最高値がISO3200で、それ以上の設定にアクセスできない。2.マニュアルモードでオートISOを使うと、露出補正が使用できない。3.シャッタースピードが最遅の設定にされてしまう(1/[1.5 x 焦点距離)。3つ目がもっとも大きな欠点であり、手持ち撮影では写真がブレてしまう。
  • MF(マニュアルフォーカス)には3種類の方法があるが、いずれも多かれ少なかれ問題を抱えている。1.AF-Lボタンを使用する場合、フォーカスの視覚的な確認ができず、また、OVFに正しくAFフレームが正しく表示されない。つまり、フォーカスされているか、されていないか判断ができない。2.距離スケールを使う場合、ゾーンフォーカスの被写界深度が保守的に過ぎる。3.通常のライブビューを使用する場合、拡大表示中でさえ絞り値がコントロールできない。

<バッテリー>

  • 8.7Whのバッテリー(NP-W126)を使用している。OVFとEVFの両方を使用していた場合は、150-350枚が撮影可能だが、OVFだけを使用した場合は1000枚を撮影することが可能。カメラの起動時間を1〜2秒短くするクイックスタートモードを使用しているとバッテリーの消耗が激しくなるため、撮影可能枚数は100〜150枚となる。

<画質>

  • 解像力チャートテストで、X-Pro1は明らかに高い解像力を示し、Nikon D7000やSony NEX-5Nなど、1600万画素の従来型のバイヤータイプのカメラに優っていた。2400万画素のNEX-7やFoveon X3のSD1に近い解像力であった。
  • ローパスレスのカメラのため、偽色が予測されたが、RAWでも偽色はほとんど見られず、JPEGではまったく見られなかった。
  • X-Pro1は、並外れてノイズとディテールのバランスが優れている。高感度でも精細なディテールが保持され他のAPS-Cが苦戦するISO3200の感度であっても、ディテールはクリーンであった。それ以上の感度では、低コントラストの部分はディテール力が下がるが、ISO6400でも実用的なレベルであった。ISO12800-25600のJPEG撮影でも実用的なレベルで、非常用として使うという用途を超えている。
  • X-Pro1は、5つのノイズリダクションの設定を備えている。他機種との比較を一瞥しただけでわかるが、X-Pro1のRAW出力は、従来のベイヤー機とは明らかに異なっている。色ノイズは非常に少なく、ディテール保持力が極めて高い。X-Trans CMOSセンサーのデモザイキング処理は、ベイヤー機の色ノイズリダクションのように機能することに注意が必要だ。これは、X-Pro1は高いISOでも際立った出力をし、ISO6400ではAPS-Cのベイヤーセンサーは十分なノイズリダクションをかけても、この実現は難しい。事実X-Pro1はフルサイズのEOS 5D Mark III と張り合うことができるレベルだ。
  • 動画撮影機能は文句はないが、素晴らしくはない。スチル撮影と同様に、色は自然で魅力的だが、ホワイトバランスは満足のいくものだ。露出はよく合わせられているが、光源不足下ではハイライトが下落しがちだ。ハイコントラストではディテールはよく保持されているが、モアレや偽色がある程度見られた。

<総評>
X-Pro1は、素晴らしいデザインと画質であるが、操作性に問題を抱えている。AFは遅く、MFはときにうまく動作しない。※2012年9月にファームウェアのv2.0がリリースされ、上記の操作上の問題はやや改善された。

◯良い点
・すべてのISO感度で素晴らしい(Excellent)解像力と低ノイズ。
・フィルムシミュレーションモードの幅が広い。
・直感的に操作できるコントロールレイアウト(絞りリング、シャッタースピード、ECダイヤル)。
・幅広い設定に速攻でアクセスできる”Q”メニュー。
・堅牢なボディ設計。
・OVF(光学式ファインダー)に情報を表示できるハイブリッドビューファインダー。
・正確性に信頼のおけるオートホワイトバランス。
・比較的静かなシャッター音。
・良く実装されたカメラ内RAW現像機能。

◯悪い点
・ミラーレスのライバル機と比べてAF(オートフォーカス)が遅い。
・MF(マニュアルフォーカス)が正常に機能しない。
・部分フォーカス時の被写界深度が保守的過ぎる。
・オートISOが貧弱(遅いシャッタスピードになりやすい)。
・ヒストグラムがマニュアル露出では機能しない。
・AF(オートフォーカス)に顔検出機能がない。
・動画撮影が平凡過ぎる。
・カスタマイズの機能が限られている。
・RAW画像を拡大する際の再生の遅さ。